利尻島【Photoで見る観光スポット (利尻山/登山について)】

百名山の一つ利尻山

周囲を海に囲まれた円形の島のほぼ中央にそびえるのは、日本百名山の一つ利尻山だ。きた北海道のランドマークともなっている利尻山は年間約8,000~10,000人ほどの登山客を迎える。年齢や性別を問わず、日帰り登山ができるこの山は昔から人を魅了してやまないのである。

登山ルートは現在「鴛泊ルート」と「沓形ルート」が存在するが、多くの人が登る「鴛泊ルート」を紹介したい。

およそ3合目までは車両で行く事ができ、北麓野営場(ほくろくやえいじょう)と言われる場所に行きつく。残念ながらこの場所まで路線バスは通っておらず、三合目までに行く道のりの途中にある「利尻富士町温泉キャンプ場ゆーに」までしか運行がないから注意が必要だ。利尻富士町内のお宿は概ね登山宿泊客に北麓野営場まで送迎サービスを行ってくれていることから、宿泊予約の時に確認すると良い。ほとんどの登山客は朝5.6時頃のスタートだ。所要時間は個人差があるものの『登り6時間・下り4時間・休憩1時間』の計11時間を見て欲しい。

【鴛泊ルート登山道入口 北麓野営場】

ここは駐車場やトイレ、そしてキャンプ場もあるので、ここでしっかりと登山準備を整えたい。鴛泊フェリーターミナルからは車で直行すると約15分といったところか。

3合目から5合目あたりまでは樹林帯の穏やかな道が続き、6合目あたりから傾斜がきつくなってくる。つづら折りの急登が始まってくる。6合目と7合目の間にトイレブースが設置しているが、周辺がかなり狭い。大人数でのアタックの時は6合目で待機した方が良いかもだ。この辺りからの眺望は、鴛泊地区のペシ岬が小さく見え、高さを感じてくる。7合目は通称「胸突八丁」とよばれ、胸を突くような登り坂がしばらく続き、8合目手前に第二見晴台があるので、自分の身体と相談して、あせらずここで体力回復を。

【鴛泊ルート6合目からの眺望】

8合目に入ると展望が開けてくる。一気にテンションも上がってくるから、自然と身体も軽くなる。でも、ここまでで4時間以上かかった人は残念ながら要注意が必要だ。無理せず下山する勇気も持ち合わせたい。

8合目と9合目の間には【利尻山避難小屋】があるが、無人で特に設備はない。緊急時には30人ほどが収容できる。トイレブースは設置されている。

【鴛泊ルート8合目からの頂上】

8合目から9合目にかけては時期によってボタンキンバイなどの群生を見られる事ができるが、相手は大自然だから気を緩めず…だ。日帰り登山を決して甘くいない事が、本当大切と思えるところになる。ここからは強風は飛ばされそうになるし、浮石で足場わるくなり転倒も増える。

【正念場の9合目】

山頂は北峰1,719㍍としているが、南峰が本来の1,721㍍だ。やはり360°海に囲まれた島のてっぺんのパノラマは登った人だけの特典。浮島の異名がある利尻島の素晴らしさを感じるひとときだろう。最後に南峰は現在登頂・通行禁止となっており、到着点は北峰である事を強く申し上げ、安全のために絶対にそれ以上は入らず、山のルールには従って登山をし、それぞれの楽しい思い出づくりをして欲しい。

【頂上からの眺望】

登山旅行で利尻島へお越しの方の多くは、悪天候などもしっかりと考慮され、2日~3日間ほどの登山予備日を設定されている様子。これから初登頂を目指す山ボーイに山ガールの皆さんも無理をせず、スケジュールには必ず余裕をもってアタックしてみください。登山客への宿泊プランは一例ではありますが、「登山応援プラン」(たなか家ひなげし館)など各宿泊施設も用意しているから、問い合わせをすると良いかも。

利尻山頂

【利尻ルールを守ってください】

避難小屋については緊急時に限られていますので、くれぐれも避難小屋泊の登山計画は立てず、いたずら書きなどは絶対にやめること。また、利尻山登山には『利尻ルール』があり、①携帯トイレを必ず利用 ②ストックにキャップをつける ③植物の上に座らない、踏み込まないを厳守してくださる様、お願い致します。