利尻島【秋のトレッキングは『きのこ』を見るのがツウ!】

トレッキングコース(旧道)・北麓野営場付近

タマゴダケ

利尻島の秋がすぐそこまで来ている事は島のネイチャーガイドが一番わかる。リシリレブンガイドネットでお客様からの定評がある黒川由希さん。

彼女は北海道知事が認定する『自然ガイド』の資格を有し、団体旅行客はじめ個人のお客様へ『利尻の自然』をガイドする。

春・夏は主に『花』のガイドをする黒川さん曰く、「秋の季節は、きのこを見るのがおもしろい」と笑顔。

一口に『きのこ』と言ってもその種類は多く、約2万種があると言われるが、名前がわかっているものは8千種類ほどとの事。

彼女の趣味は『きのこ』探し。趣味がこうじて気づけばきのこ検定2級を取得、日本特用林産振興会からきのこアドバイザーの認定を受ける。仕事の合間を縫いながら、山林を歩く彼女の視線の先は、利尻の花はもちろんきのこにも注がれる。

お客様へ案内をする黒川由希さん
時間をみつけては『きのこ』図鑑で生態を確認する

一見、鳥のタマゴのような形をしていて、きのこと思えないテングダケ科の幼菌。いわゆる『テングダケ』の赤ちゃんだ。三角傘の下にエプロンをつけたような白っぽいのは『シロオオハラタケ』などかわいらしいきのこが並ぶ。

現地の子ども達の人気は『爆弾きのこ』と呼ばれる『ホコリダケ』。傘の部分を叩いたり踏んだりすると穴からホコリのような胞子が飛び出すからおもしろい。『ツバナラタケ』は食べられるきのこ。住民の大人たちはこちらの方に人気が集まる。

サラッと話を伺っていても興味深いものばかり。利尻って本当に自然の宝庫だと実感した。まだまだ未知の植生だけあって、黒川由希さんは日々、空き時間を利用し勉強もかかさない。利尻島の自然への興味は尽きる事がないようだ。